ヴィトンの夢
某女子が言いました。
「私、ヴィトンが大好きなんです。
上から下まで全部ヴィトンにしたいんです。
それだけじゃなくて、家にあるもの全部、
家具も建具も自動車だってヴィトン仕様、ヴィトンに囲まれて生きたいの。」
「それが私の夢なんです。」
私は言いました。
「それはあなたの夢じゃなくて、
ヴィトンがあなたにそんな風に思ってもらいたいという
ヴィトンの夢なんですよ」
某女子
「がちょーん」
自動車が欲しいと思ったらそれはヴィトンの夢です。
それを作っている自動車会社の夢です。
イチローみたいになりたいとおもったら、それもヴィトンの夢です。
そう思わせることで売り上げの上がるマスコミの夢です。
お金が欲しいと思ったら、間違いなくヴィトンの夢です。
その金を回して欲しい証券会社の夢です。
カモが増えたと喜ぶ胴元の夢です。
それでヴィトンを買ってもらえるというヴィトンの夢です
あなたが何かをしたいと思ったらそれは間違いなく誰かがあなたにそうして欲しいと思った
誰かの夢です。
自分オリジナルの夢ではないのです。
普通に生活していること自体、ヴィトンの夢の中にいます。
社会はそれで回っているのです。ある意味必要なことです。
ヴィトンの夢はそれが知識・智恵そのものだからです。
しかし、知識や智恵だけでは人は仕合わせにいられません。
オリジナルの夢とヴィトンの夢をどこで折り合いつけるのかが、
その人の哲学的な意味での成長度合いなのです。
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